大阪公立大学 スポーツプログラム開発センター

測定協力:サイクルパワーテストで捉えた鳥人間パイロットのFTP

滋賀県琵琶湖で開催される「鳥人間コンテスト」。人力飛行機部門では、パイロットが機体の「エンジン」として、自らの足で機体を空へ押し出します。その体力の科学的な指標として欠かせないのがFTP(Functional Threshold Power)です。

FTPとは?
FTPは「1時間維持できる最大の平均出力」(ワット:W)のことで、限界に近い力をどれだけ長く出し続けられるかを示す数値です。FTPが高いほど長時間のフライトで高出力を維持でき、飛行距離を左右する最重要要素となります。

測定協力の経緯と学生たちの情熱

私たちの元に、鳥人間コンテストに挑む学生チームから、パイロットの正確なFTP測定に関する協力依頼がありました。彼らは、これまでのトレーニングを「根性論」だけでなく、科学的なデータに基づいて設計し直すことが、勝利への近道だと考えていました。この情熱に応えるべく、私たちはの高精度インドアバイク、Wattbike(ワットバイク)を用いて、FTPの測定を実施することとなりました。Wattbikeは、単なる出力だけでなく、ペダリング効率や左右の出力バランスといった多角的なデータも計測できるため、より質の高い体力分析を可能にします。

WattbikeによるFTPテスト:20分間の限界への挑戦

FTPテストは、Wattbikeを使い20分間の全力走行で行われます。測定中、パイロットは「チームの期待」と「自身の限界」の間で苦悶しながらペダルを踏み込み続けました。Wattbikeが捉える正確な数値は、彼らの努力を「見える化」します。私たちはその横で、声掛けとデータ収集に集中しました。彼らが力を振り絞る姿は、まさに「夢を乗せるエンジン」そのものでした。

測定後、Wattbikeによって弾き出されたFTPの数値は、彼らにとってトレーニングの「設計図」となります。このデータを基に、「FTPの○%で○分間」といった具体的な練習メニューが作成され、効率的なパワーアップを目指します。

鳥人間コンテストへのエール!

高精度なWattbikeで得られたFTPというデータは、学生たちの努力に確固たる根拠を与えました。この数値が、機体のフライトを支える確かな自信になるはずです。機体製作の苦労、厳しいトレーニングのすべてが、琵琶湖上空で花開く瞬間を信じています。限界を超えて漕ぎ出したその一歩一歩が、必ず飛行距離を伸ばします。チーム全員の想いを乗せ、大空へ羽ばたいてください!心から応援しています!

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